研究テーマ ｜ Research theme
難治性瘻孔に対する新たな治療法 - バイオ3Dプリンターを用いた細胞プラグの開発
New treatment for intractable fistula -Development of cell plug using bio 3D printer
研究者 ｜ Researcher
研究概要 ｜ Research summary
肺切除後に起こる気管支断端瘻や，炎症性腸疾患に合併する腸管皮膚瘻，痔瘻，また悪性疾患に合併する直腸膣瘻，腸管膀胱瘻など，治療に難渋する瘻孔は数多くあります。我々は気管支断端瘻に対する新たな治療方法の開発を行っています。バイオ3Dプリンター用いることで，細胞のみからなるプラグ状の構造体，”細胞プラグ”を作製し，瘻孔内へ挿入して閉鎖を促進する新たな治療法を考案しました。
There are many fistulas which are difficult to treat, such as a bronchopleural fistula after lung resection, an enterocutaneous fistula and an anal fistula associated with inflammatory bowel disease, and a rectovaginal fistula and an enterovesical fistula associated with a malignant disease.
We devised a method to promote fistula closure to insert a cylindrical cell structure, a ‘bio plug’, into the fistula, which was produced using only cells and a bio-3D printer in BPF rat model.
特色・研究成果・今後の展望
ラット気管支に細胞プラグを挿入し，観察期間を経て気管支内腔を評価したところ，プラグへの血管新生と線維化が確認できました。今後ヒトへの応用をみすえ，大型動物での実験を計画しています。
社会実装への展望
この細胞プラグは，気管支断端瘻のみならず，瘻孔治療に幅広く応用できる治療法と考えます。
また，大動物実験，細胞のみからなる構造物の作製など，医療機器開発，細胞治療の開発など幅広く対応が可能です。